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センタード ライディングについて

センタード ライディングのビジョンステートメント

サリー スウィフトのセンタード ライディング テクニックを用いて、世界中の馬業界において、馬・ライダー・指導者の関係に調和と喜びをもたらすことです。

センタード ライディングのミッションステートメント

Centered Riding Inc. のミッション(使命)は、創設者であるサリー スウィフトの哲学、理想、仕事を継承し、センタード ライディング(以降CR)をあらゆるレベルと分野のライダーと共有し、CRの使用法についてインストラクターを教育し、認定することです。

CRインストラクター認定制度では、インストラクターのレベルを、さまざまな水準での乗馬と馬に関わる教育の指導においてCRを融合させるために必要な、乗馬・ホースマンシップ・ボディワークおよびセンタード ライディングに関する知識と経験に対して独自の基準を設定し、レベル別に設計されています。

センタード ライディングについて

センタード ライディングの創設者であるサリー スウィフトは、ライダーのバランスとその効果を改善させるツールとして、センタード ライディングの最も重要な「呼吸・ソフトアイ・センタリング・ビルディングブロックおよびグラウンディング」を、機能的な解剖学・イメージ・馬とライダーの生体力学・および武道の要素を使って、開発しました。彼女は時代を先取りしていたと言う人もいます。

サリー スウィフトの著書である「センタード ライディング」と「センタード ライディング2:さらなる探求(邦題:美しく馬と調和するために)」は、多くの言語に翻訳され国際的なベストセラーとなっています。

今日、センタード ライディングのレッスン・クリニック・認定インストラクター養成コースは、サリー スウィフトが30年以上前に始めた旅に沿って、あなたを助けることができるCR認定インストラクターとクリニシャンによって世界中で教えられています。 あらゆる乗馬スタイルや種目、馬に関わる経験のレベルの方、そして乗馬に興味のある方々を歓迎いたします。

センタード ライディングの究極の目標は、それ自体がひとつの種目になることではありません。
最も純粋で最も複雑でない形で前進し、すべての乗馬・馬術の分野に融合されるようになることです。

~サリー スウィフト~

センタード ライディングレッスンとクリニックは、CR認定インストラクターとクリニシャンによって、次の目標を持って教えられます。

  • ボディアウェアネス・センタリング・イメージの利用を通じて、乗馬とトレーニングの古典的な原則を適用。
  • すべての乗馬・馬術の種目、趣向、スタイル、レベルを包括。
  • 馬とライダーとインストラクター間のコミュニケーションをより明確に。
  • 馬とライダーの両方の自信、快適さ、体の使いやすさ、動きの質を向上。
  • ライダーが、馬と調和して自己のベストを達成するのを助ける。

「センタード ライディングを教えることができます」と広報できるのは、現在認定されているセンタード ライディング認定インストラクターのみです。日本国内のすべての認定CRインストラクターは、ここから探すことができます。 また、世界中のCR認定インストラクターとクリニシャンは、米国のCentered Riding Inc. のウェブサイトから探せます。

センタード ライディングとは

センタード ライディングのメリット

センタード ライディング®(以降CR)は、ボディアウェアネス・センタリング・イメージを用いて、古典的な乗馬の原則を学び教える革新的な方法です。CRは、独立した種目ではなく、すべてのスタイルの乗馬を包括するものです。馬・ライダー・インストラクターの間のコミュニケーションをより明確にするための言語を教えてくれるものです。CRは、ベストセラーとなった本やビデオテープの著者であるサリー スウィフトによって開発され、現在では世界中のCR認定インストラクターによって指導されています。東洋武術のセンタリングとグラウンディングのテクニックに加え、ボディアウェアネス・メンタルイメージ・スポーツ心理学を駆使しています。身体への意識を高め、古いパターンを抑制し、よりバランスのとれた、自由で協調的な自己の使い方に置き換えることで、馬もライダーもより自由で快適な動きができ、最高のパフォーマンスへと発展させることができます。

CRは、人間と馬の解剖学的知識・バランス・動き、そして心が体にどのように影響するか、また両方が馬にどのように影響するかを理解することに基づいています。

センタード ライディングは何をもたらしてくれるのでしょうか?

センタード ライディング®(以降CR)では、良いライディングをするために必要なことを、身体が出来るようにする方法を教え、助けます。CRのテクニックは、柔軟性・安定性・明確な扶助を促進し、馬とライダーの両方にとってより快適なライディングを可能にします。馬の動きや数々の反応を通して原則を学び体験することで、あなたと馬はお互いに同調し、調和のとれた共同作業を行うことができます。これらのテクニックは、自信と楽しさを増やし、馬とライダーの緊張を解き、トレーニングを容易にします。また、ライディング中やライディング後に痛みを感じる古傷や慢性疾患のある方の助けにもなります。

CRは、趣味の乗馬愛好家から国際的な競技者まで、そしてあらゆる年齢・趣向・レベルのライダーやインストラクターが利用し、結果を出しており、治療目的の乗馬にも利用されています。どのようなタイプの馬や馬関係(ホースマンシップ)にも適用できます。そして何よりも、馬とライダーがより楽しくライディングできるようになります。

 

 

米国 Centered Riding Inc. について

米国 Centered Riding, Inc.

米国コネチカット州に拠点を置く、非営利の教育的団体であるCentered Riding Inc. は、センタード ライディングの教示、普及、インストラクターの養成と、サリー スウィフトの理想と仕事を継続することを目的に設立されました。
Centered Riding Inc.はセンタード ライディングニュース、メールマガジン、クリニックスケジュール、センタード ライディング インストラクター名簿を発行し、Annual Educational Symposium(教育的シンポジウム)を開催しています。会員資格はライダー、サポーター、ビジネスメンバー、センタード ライディングインストラクターの4種類となっています。
Centered Riding, Inc. について詳しくお知りになりたい方は、公式ウェブサイトを訪問ください。翻訳機能をご使用いただくと、日本語でもご覧いただけます。

Centered Riding Office : One Regency Drive, PO Box 30, Bloomfield, CT 06002, U.S.A.
Phone: 860-243-9501
Fax: 860-286-0787
https://www.centeredriding.org

サリー スウィフトの書籍やビデオ(テキスト、写真、イラストを含む)は、世界中で著作権により保護されています。これらの権利はサリー スウィフト・リテラリー・トラストが所有しており、書籍とDVDはトラファルガー・スクエア・パブリッシャーズが出版しています。Centered Riding Inc.が配布しているCentered Ridingインストラクターのカリキュラム、CRハンドアウト(配布資料)、文章、その他の教育・管理資料の著作権は、Centered Riding Inc.が保有しています。

「Centered Riding」およびセンタード ライディングの「ロゴ」は、Centered Riding, Inc. が所有し、タイトルとしての「Centered Riding (センタード ライディング)」と「CRロゴ」の使用について管理しています。 これらの商標は世界各国で登録されています。 これは、スペルの違い(”Centred” Riding など)、および/または翻訳言語に関係なく適用されます。

 

 

CR日本事務局について

センタード ライディング日本事務局は、日本国内でのセンタード ライディングの正しい教示と普及を目的に、2014年より活動を開始しました。

米国Centered Riding, Inc. との関係

「センタード ライディング日本事務局」は米国Centered Riding Inc.から許可を得て、日本国内での活動をしています。

日本事務局の行うセミナーや、当ホームページ上に記載されているすべての事項について米国Centered Riding Inc.のガイドラインに沿って行っています。
(著作権等についての詳細は、著作権と商標登録をご覧ください。)

CR日本事務局の方針と取り組み

2010年に資格を取得したCR認定インストラクター達の資格を維持するために必要な、アップデイトクリニックを日本国内で開催すること、日本国内のCR認定インストラクターをサポートすることを目的に、2014年よりセンタード ライディングセミナー実行委員会として活動を始めました。同時にCRの日本での正しい教授と普及を目的に、一般のライダーの方、乗馬インストラクターの方に向けた、各種セミナーの開催を行ってきました。

その様な活動を2014年から続けているうちに、米国CR Inc.から活動を認められ、2020年に名称を改めて活動を続けています。 今後は、Centered Riding, Inc. の日本事務局として以下のことを行っていきます。

  • 日本国内でのセンタード ライディングの正しい教示と普及。
  • オフィシャルクリニックとセミナー、ワークショップの開催。
  • 認定インストラクターの養成と教育。
  • ホームページ、フェイスブックを通じての情報の発信。 
  • 日本国内のCRインストラクターのサポート。(各種申請や更新の事務手続き、勉強会の開催等)
  • CRニュースの翻訳。(CRInc.会員向け)
  • 一般ライダーのCentered Riding, Inc. メンバーシップの入会や、手続きのサポート。
2017年第1回ホースメッセ会場にて

日本国内でのセンタード ライディングの歴史

1985年に書籍が出版され、世界中で10万部を超えるベストセラーとなったセンタード ライデング(以降CR)。 日本語翻訳本は2001年11月に出版されました。それはアメリカで、サリースィフトの2冊目の書籍「センタード ライデング2~さらなる探求~(邦題:美しく馬と調和するために)」が出版される前の年のことでした。そしてアメリカから遅れること4年、2005年5月に「センタード ライデング~さらなる探求~」の日本語翻訳版が出版され、日本の乗馬愛好家にも読まれ続けてきました。

2009年、スイスで長い間乗馬修行を積み帰国した「大豆生田 真弓」さんが、日本でも馬術競技でも競馬でもない、馬の様々な可能性や楽しみを知ってもらいたいと一念発起。その思いに共感した方達と八ヶ岳ホース・エキスポinこぶちざわ実行委員会を組織し、日本初のホースエキスポが小淵沢で開催されました。その時のメインプログラム「アナトミーインモーション」の講師に迎えたスーザン ハリス(レベル4クリニシャン)とペギー ブラウン(レベル4クリニシャン)により、センタード ライディングのデモンストレーションが公開され、多くの方が実際にセンタード ライディングを目にすることとなりました。

翌年の2010年、再び「アナトミーインモーション」をメインに行われたホースエキスポの開催と同時に、センタード ライディングインストラクターコースも開催され、7名のアジア初センタード ライディングレベル1インストラクターが誕生しました。この時、日本の地にセンタード ライディングの種が蒔かれ、枝葉を広げ根を張っていく基となりました。

その後、2014年までは隔年、2016年から2018年までは毎年、アメリカから講師を招致し、アップデイトクリニックの他に、一般ライダー向けのクリニックを含む、センタード ライディングセミナーの開催や、第1回ホースメッセでのブースの出店を通じ、日本国内での普及に努めてきました。2017年にはインストラクターコースも開催し、6名のCRレベル1インストラクターが新たに誕生しています。

 

 

サリー スウィフトについて

Centered Riding® Inc.の創設者であるサリー スウィフトは1913年に生まれ、マサチューセッツ州ボストンのすぐ南に位置するヒンガムで育ちました。サリーは2009年4月2日、96歳の誕生日まであと3週間弱という日に、肺炎の合併症のために亡くなりました。彼女にはAnn GardinerとElizabeth Haskellという残された2人のいとこがいますので、家族の歴史について詳細をお知りになりたい方は連絡されてみてください。

サリーは7歳で脊柱側湾症を発症し、以降それは彼女の日常生活の一部となり、後にはセンタード ライディングの開発に役立ちました。診断された後から20代まで、サリーは『The Thinking Body』の著者であるメイベル エルズワース トッドの指導の元でトレーニングを行いました。メイベル トッドは、サリーにとっての「ボディアウェアネス(身体の意識)」についての最初の先生であり、サリーが新しい「アウェアネス(気づき)」を探求するにようにと励ましました。この若い頃のトレーニングは後にサリーがアレクサンダー・テクニークを学び始め、その学びを継続する過程で強化され、それらを乗馬に応用しました。

サリーは、アレクサンダー・テクニークを学んだことで、長年着用していたバックブレース(装具)を捨てることができました。アレクサンダー・テクニークとは、特に姿勢と動きに関連して、心と体をより大きなバランス力と融合へと向かって再教育する手法です。アレクサンダー・テクニークはサリーの乗馬における基本的原則を何も変えませんでしたが、指導に深みと繊細さを大幅に加えてくれました。サリーは、特定の筋肉ではなく身体の部位に働きかけ、脳の両面に対してバランスのとれたアプローチで指導をしていました。

サリーは7学年目まで愛する母によって自宅で教育を受けていました。その後7学年目から12学年目までをマサチューセッツ州ミルトンに在るミルトン・アカデミーで教育を受けました。高校卒業後、サリーはイギリスのフィリス リニントン氏とニューヨーク市のブーツアンドサドル・ライディング・スクールのギアリー大佐に学び、様々な私立学校で乗馬を教えていました。しかし、当時の米国の乗馬指導者は「ハードボイルド・スピンスター(ハードボイルドな独身女性)」や教育を受けていないグルームだけだったので、サリーはその様に見られたくなかったし、若いころに素晴らしい教育を受けていたので、自分のキャリアを変えようと大学進学を決意しました。ただそれはメイベル トッドには賛成してもらえませんでした。

1943年から1945年までマサチューセッツ大学に通うことを決め、その後コーネル大学に編入しました。
1947年にコーネル大学を卒業し、農業の学士号を取得しました。仕事はバーモント州ブラトルボロにあるホルスタイン協会に21年間勤務し、1975年に退職しました。その間、ブラトルボロ乗馬クラブとブラトルボロ・ドレッサージュ・ショーで活躍していました。 彼女のリーダーシップの元でブラトルボロ乗馬クラブホースショーは、開催期間1日のホースショーとしては米国内で一番大きなホースショーへと成長しました。

アメリカホルスタイン協会を退職後、サリーは数人の友人に乗馬を教えるようになり、メイベル トッドとのトレーニングの概念を使って、センタード ライディングの4つの基本を開発しました。 サリーの求めたレッスン料は1レッスン10ドルまたは1日50ドルでした。これがセンタード ライディングの始まりでした。 サリーは自分の仕事を宣伝することはありませんでしたが、彼女の指導の噂は単純に口コミで広がったのでした。いつの間にか彼女は指導で東海岸を縦横無尽に駆け巡っていました。

1980年代初頭、サリーが70歳代前半だった頃、彼女はアメリカ国内の別の場所、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパにも旅するようになりました。 彼女が自分の技術を開発し、センタード ライディングの4つの基本を人々に教えるうちに、センタード ライディングのクリニックとインストラクターのクリニックの需要が開花し、それ以来、アメリカ、カナダ、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、デンマーク、イギリス、フィンランド、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、ノルウェー、スコットランド、スウェーデン、スイスの全世界に会員がいる世界的な組織になりました。そして今では、フランス、日本でもクリニックが開催され始め、アルゼンチン、エジプト、イラン、イスラエル、メキシコ、南アフリカ、他でも興味を示され始めています。

サリー スウィフトの著書『Centered Riding』は今では古典ですが、1985年に出版され、2005年に出版20周年を迎えました。この本は15の言語に翻訳され(2008年には韓国語が15番目の言語となった)、世界中で80万部以上売れています。 1986年にサリーは2本のビデオ「Centered Riding 1」と「Centered Riding2」を制作しました。これらは、現在ではVHSとDVDの両方のフォーマットで手軽に入手可能です。2冊目の本、Centered Riding 2: Further Explorationは2002年に出版され、9つの外国語版と10万部が世界中で販売され、第1冊目の足跡をたどっています。

サリーが開発したインストラクタープログラムは、現在、サリーに直接弟子入りしたレベルIVインストラクター(1986年~1991年)、またはサリーに直接教わったインストラクターに弟子入りしたレベルⅣインストラクターが指導しています。センタード ライディングのインストラクターについての詳細と、どうやったらなれるかは、インストラクターのページをご参照ください。

乗馬界における彼女の影響力が認識され、サリー スウィフトは1997年にアメリカの乗馬指導者認定プログラムから生涯功労賞を受賞し、2006年には93歳で、米国馬場馬術財団に殿堂入りし、乗馬において大きな影響を与えた人のために用意された名誉を受けました。2008年6月には、ファイザー・アニマル・ヘルスとアメリカン・ホース・パブリケーションズによって第7回年次馬術産業ビジョン賞を授与されました、これは馬術市場全体の革新性、創意工夫、サービスを評価する賞です。 2010年1月、サリー スウィフトは死後、馬術競技に顕著な貢献をした個人を表彰する非常に名誉ある賞の米国馬術連盟ペガサス賞を受賞しました。

サリーの周りにはいつも若い人たちがいて、生涯にわたって考え方が若いままでした。 サリーは誰とでも心を通わせることができ、名声と幅広い知識と偉業にもかかわらず、彼女の道を一緒に旅するすべての人を温かく謙虚に迎えてくれました。 彼女は決して他人よりも自分を高く評価することなく、受け入れと友情をもって心を開いていました。 個人的にサリーを知るようになった人、または彼女の仕事を通して「彼女を知る」ようになった人は皆、サリーの死を知った時、親愛なる友人を失ったかのように感じました。 これはサリー スウィフトが、彼女を知り彼女を愛した多くの人々に残した永続的な贈り物です。

Centered Ridingは、彼女が世界に残した永続的な贈り物です。